大事なのは,ある形式を作っていると,常にその外側に,その世界では行きつかない領域が立ち上がってくるということ.そちらこそが可能世界の芽を持っているわけです.だって自分が可能世界の中でいくら暴れたって,世界は変わらない……にもかかわらず,この世界の外側があるかもしれないという恐怖があり,その外側をちょっと拡張したら,常にまたその外側が生まれる.元からあったのではなくて,この世界を作ることによって「この世界から行き着けない世界」が出現する.そこが可能世界の肝要なところだと,僕は思うわけです.